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海外含めたグループ会社全体で利用可能な生成 AI 基盤を構築!Google Cloud で独自のセキュリティ要件とコスト課題に対応オルガノ株式会社様のクラウドを活用した導入事例

海外含めたグループ会社全体で利用可能な生成 AI 基盤を構築!Google Cloud で独自のセキュリティ要件とコスト課題に対応

掲載日:2026年2月27日

SaaS ツールでは解消が難しかった独自のセキュリティ要件とコスト課題に対応し、海外含めたグループ会社全体での利用を可能とする生成 AI 基盤を構築

オルガノ株式会社様の経営統括本部データ&ソリューション部では、生成 AI を全社的に活用するため、セキュリティとコストの課題を解決する自社基盤の構築に取り組みました。本プロジェクトにおいて、アイレットは Google Cloud の Gemini を活用した自社サービス「かんたん AI パック」をもとに、オルガノ様の要件に合わせたカスタマイズの生成 AI 基盤構築を担当しました。

今回のプロジェクトについて、経営統括本部データ&ソリューション部の宮野様、木田様にお話を伺いました。

お客様の課題

  • 海外を含めたグループ全社にて利用可能で、社内の重要な技術文書も安全に参照できる生成 AI 環境が必要だった。
  • 組織構造に基づいた、細かなアクセス権限管理が必須だった。
  • SaaS サービスでは細かいアクセス権限制御ができず、セキュリティが担保できなかった。
  • SaaS の従量課金モデルでは、全社利用の際に毎月数百万円規模の費用負担が発生する懸念があった。

対応と結果

  • Google Cloud の Gemini を活用した「かんたん AI パック」をベースに生成 AI 基盤をカスタマイズで構築。
  • Okta と Firebase Authentication を連携し、組織上の責任と権限に基づいた細かなアクセス権限を制御。
  • 半年という短期間で、本社とグループ会社を含む約1,800名が利用可能な環境を開発・整備。
  • 月間6億トークンの利用実績でも、従量課金分を10万円以下に抑制。
  • Model Armor などの最新セキュリティ機能を実装し、高い安全性を確保。

半導体好景気を背景に、DX 推進の一環として生成 AI の全社活用を目指す

オルガノ株式会社様(以下、オルガノ様)は、水処理装置の製造・販売を行なう企業で、特に半導体分野で利用される極めて純度の高い超純水を作る装置の技術は世界トップレベルを誇っています。近年の半導体産業の好景気により業績が好調で、加えて海外展開も躍進し2024年度末の海外比率は約43%まで拡大し、さらなる成長を目指しています。

同社では、海外投資を含めた事業拡大を進める中で、DX 推進の一環として生成 AI の海外を含めたグループ全社への展開を検討していました。しかし、社内文書を扱うための厳格なセキュリティ要件や、グループ全社利用を前提とした場合のコスト面など、SaaS 型サービスにおける課題に直面。フルスクラッチでの基盤構築に踏み切りました。

宮野様
宮野 様

「当初は、生成 AI を利用するために SaaS サービスを使っていましたが、社内の技術文書など重要な情報も扱いたいという声が挙がってきました。その際、生成 AI に情報を参照させるためには、セキュリティをしっかり担保する必要がありました。」
「特にセキュリティ面では、誰がどの文書を参照できるのかといったアクセス権限を細かく制御できることが必須でした。」
「また、利用の拡大につれて増加するコストへの対応も課題となり、SaaS サービスでは求めている機能の実現が難しいと判断し、フルスクラッチでの基盤構築に舵を切りました。」(宮野様)

クラウドサービスを比較検討する中で Google Cloud パートナー企業としての実績とレスポンスの速さを評価し、アイレットを選定

基盤構築の初期段階では別のクラウドサービスの採用を想定して検討を進めていましたが、複数のクラウドサービスを比較検討した結果 Google Cloud の優位性が明確になりました。また、開発パートナーの選定についても複数社を比較検討し、その中でもアイレットの Google Cloud パートナー企業としての実績と対応力が決め手となり選定に至りました。

木田様
木田 様

「クラウドサービス・開発パートナーの検討にあたって、実際に Google さんとアイレットさんと打ち合わせをしたところ、サービス面・対応力において非常に印象が良かったです。」
「私たち自身も Google Cloud について学びながら、最終的に採用を決定しました。」(宮野様)

「正直、最初はランニングコストが高いという印象がありましたが、打ち合わせを通じてその認識が大きく変わりました。」(木田様)

最新の Gemini 2.5 も即座に組み込める開発スピードとセキュリティ対応。変化する要件にも柔軟に応える開発体制が高評価

開発途中でリリースされた当時最新の Gemini 2.5 にも柔軟に対応し、最新技術を積極的に取り入れる姿勢とスピード感を持った開発体制についても高い評価をいただきました。

「Gemini 2.0 を前提として進めていましたが、開発中に Gemini 2.5 がリリースされたため、ぜひ組み込みたいと相談しました。予定外の要望でしたが『ぜひ取り入れましょう』と快く対応していただきました。」(宮野様)

「オルガノ様は『最新技術を取り入れたい』という前向きな姿勢をお持ちで、それが開発のスピードアップにつながりました。通常、最新モデルの組み込みには慎重な検討が必要になることが多いのですが、オルガノ様の場合は『(最新モデルを)積極的に使ってください』という方針が明確だったため、工数を効率的に活用して柔軟に対応することができました。」(アイレット エンジニア)

また、セキュリティ面での複雑な要件に対応する必要があり、特に認証周りの実装では、Okta と Firebase Authentication の連携が課題となりました。

「自社で基盤を構築する以上、セキュリティがしっかりと担保できていることが前提となり、非常に大事なポイントでした。」(木田様)

「Okta は全社で利用している認証システムで、別の部署が管理担当だったため、Okta 担当者と直接コミュニケーションを取りながら進めてもらいました。」
「想定外のトラブルにも前向きに対応いただいた事が非常に助かりました。雰囲気も良く『成功させよう』という力強い姿勢が印象的でした。アイレットさんとご一緒できたからこそ、このプロジェクトは成功したと感じています。」(宮野様)

「本当に“一緒に開発している”という感覚でした。色々と意見交換しやすかったです。」(木田様)

最新の技術を積極的に取り入れ、AI で業界を圧倒する企業を目指す

オルガノ様は、生成 AI を活用した DX をさらに加速させていく方針のもと、アイレットには今後も最新技術を用いた継続的な提案や知見共有を期待されています。

「社内では、生成 AI を使って HTML 形式で資料を出力し、それをプレゼン資料に活用するなど、ユーザー独自の創意工夫が生まれています。こうした実践的な使い方が広がっていることに、基盤を提供した側として手応えを感じています。」
「月間6億トークンという利用実績は、社内での生成 AI 活用が想定以上に進んでいる証拠だと捉えています。この規模での利用を低コストで実現できているのは、Google Cloud を基盤に選択した大きなメリットです。」(木田様)

「基盤を構築して終わりではなく、もっと AI を使いこなして、『オルガノがデジタルの力で水処理業界をリードする』という姿を目指しています。」
「今後も最新技術を取り入れるべく、基盤の開発を継続していきます。例えば AI エージェントなど、どのように導入していていくのがベストなのか、アイレットさんに相談に乗ってもらいながら一緒に良いものを作りたいと思っています。」(宮野様)

また、コミュニティやイベントを通じたつながりについても、価値を感じていただいています。

「私の立場からすると、さまざまなイベントにお声がけいただくことで視野が大きく広がっています。Google さんと一緒に登壇する機会や交流イベントへの招待など、他のベンダーさんとは少し違った形での関わりがある点も印象的です。」
「そうした場に参加することで、同じような課題を抱える他社の方々と交流でき、悩みを共有したり仲間を見つけたりできることに大きな価値を感じています。新たなつながりが生まれる点は、私にとって非常にありがたいと感じています。」(宮野様)

オルガノ株式会社様では、今回の生成 AI 基盤導入で得られた成果をもとに、さらなる業務効率化と AI を活用した競争優位性の確立を目指されています。今後もアイレットでは、Google Cloud の最新技術と豊富な開発経験を活かし、お客様のビジネス成長に貢献する継続的な支援を提供してまいります。

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