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WCAG 2.2 適合レベル AA を基準としたアクセシビリティ対応に向けて、実務に即した独自の判断基準を策定!コーポレートサイトの最適化を実現アイレット株式会社のクラウドを活用した導入事例

https://www.iret.co.jp/

WCAG 2.2 適合レベル AA を基準としたアクセシビリティ対応に向けて、実務に即した独自の判断基準を策定!コーポレートサイトの最適化を実現

掲載日:2026年3月13日

課題

  • 2024年の改正障害者差別解消法の施行に伴う、ウェブアクセシビリティへの適切な対応が求められていた。
  • 膨大かつ難解な WCAG ガイドラインに対する、現場で迷わない実務的な判断基準が不足していた。
  • 過去のコンテンツや外部ツールを含む改修対象の選定と、運用負荷のバランスが課題となっていた。

対応と結果

  • 実務に即した「アクセシビリティ診断シート」と判断基準の策定による、運用負荷を抑えた持続可能な運用体制を確立。
  • 全リンクへの個別修正ではなく JavaScript による動的な属性付与を採用した、効率的な技術実装による大幅な工数削減と品質の均一化を実現。
  • 「メインコンテンツへスキップ」の新設や別ウィンドウ遷移の音声読み上げ対応による、多様な利用環境における利便性を向上。
  • 専門知見を持つメンバーによる診断項目を超えたサイト上の懸念箇所の洗い出しと、精度の高いアクセシビリティ対応を実施。

アイレット株式会社は、2024年の改正障害者差別解消法の施行、および KDDIグループウェブアクセシビリティ方針に基づき、自社コーポレートサイトのアクセシビリティ向上に取り組んでいます。本プロジェクトでは、最新の国際基準である WCAG 2.2 適合レベル AA への準拠を目標に掲げました。

当社のデザイン事業部は、ガイドラインを実務レベルへ落とし込んだ独自の判断基準を策定。診断から実装、さらには将来の運用を見据えたガイドライン構築までを包括的に実施し、技術と運用の両面からアクセシビリティの最適化を実現しました。

法改正とグループ方針への迅速な対応を目指し、実務的なアクセシビリティ改修に着手

アイレット株式会社(以下、アイレット)は、2024年4月に施行された改正障害者差別解消法により、民間企業においてもウェブアクセシビリティへの配慮がより強く求められるようになったことを受け、自社コーポレートサイトのアクセシビリティ改修に着手しました。こうした社会的背景に加え、KDDI グループとしてのウェブアクセシビリティ方針に基づき、コーポレートサイト(https://www.iret.co.jp/)配下のページにおいて、WCAG 2.2 適合レベル AA への準拠を目標としたアクセシビリティ改修を実施しています。

本プロジェクトでは、単にコードを修正して一時的に基準を満たすだけでなく、サイト公開後の運用においてもアクセシビリティを維持し続けられる「持続可能な仕組み」の構築を目指しています。WCAG 2.2 のガイドラインは多岐にわたり、日本語訳も専門的で難解なものが少なくありません。すべての項目を機械的に適用しようとすれば、莫大な工数と運用負荷が発生します。

こうした課題に対し、アイレットのデザイン事業部では、過去の知見を凝縮したアクセシビリティ診断シートをアップデート。実務において「最低限必要な基準」を明確にし、技術的・経済的合理性に基づいた現実的なアプローチを実施しました。

JavaScript による効率的な実装と、専門知見を活かした能動的なアクセシビリティ診断

改修にあたっては、カラーコントラストの調整や、スマートフォン環境を含むキーボードフォーカス操作の改善など、ユーザーが直面する基本的な障壁の排除を優先しました。
スクリーンリーダー(音声読み上げソフト)利用者への配慮として実施した「別ウィンドウで開くリンク」への説明付与では、対象となるすべてのリンクを手作業で修正するのではなく、ページ読み込み時に JavaScript を用いて動的に情報を付与する手法を採用しています。これにより、既存の膨大なページ群に対しても一括で正確な対応が可能となり、開発工数の大幅な削減と実装漏れの防止を同時に実現しています。

また診断フェーズにおいては、これまでのアクセシビリティの専門知見を活かし、単にチェックリストを埋めるだけでなく、ユーザー視点での「違和感」を能動的に洗い出しました。その結果、キーボード操作のみで主要な情報に即座にアクセスできる「メインコンテンツへスキップ」機能の新設や、サイト全体のフォーカス制御の見直しなど、WCAG 基準への準拠とユーザビリティ向上の両立を実現しています。

一過性の改修に留まらない、持続可能な運用のためのガイドライン策定

本プロジェクトの結果、WCAG 2.2 の55項目中48項目に準拠し、適合レベル AA「一部準拠」を達成しています。

改修においては、外部ツールや過去の投稿、特定のデバイス環境でのみ発生する軽微な事象など、対象外とする範囲を明確に定義しました。WCAG の規定では「過度な負担(実行不可能なほどのコストや労力)」となる場合に代替手段を検討することが認められており、この方針に則り現実的な対応範囲を策定しています。これにより、現場の担当者が重要なアクセシビリティ要件に集中できる体制が整っています。

今後新しく追加されるニュースや導入事例の投稿においても、リンク名の適切な記述やテーブル構造における scope 属性の付与など、アクセシビリティを維持するためのルールが運用フローに組み込まれています。

ウェブアクセシビリティへの対応は、改正障害者差別解消法の施行により民間企業にとっても重要性が増しています。アイレットでは、本プロジェクトで培った診断・改修・運用の知見を活かし、アクセシビリティ対応の支援を提供しています。ウェブアクセシビリティの対応を検討されている方は、ぜひお気軽にご相談ください。

※2026年2月時点

案件名 WCAG 2.2 適合レベル AA を基準としたアクセシビリティ対応に向けて、実務に即した独自の判断基準を策定!コーポレートサイトの最適化を実現
クライアント アイレット株式会社

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