アイレット株式会社のクラウドを活用した導入事例

企画からデザイン、開発、ローカライズ、リリースまでワンストップで完結！メタバースプラットフォーム Roblox を活用したオリジナルゲーム開発

掲載日：2023年8月18日

課題

Roblox プラットフォーム上でのゲーム開発をワンストップで支援するサービスの立ち上げを模索していた。

対応と結果

アイレットが Roblox でゲームを試作し、開発手法や開発環境、マネタイズの方法などを総合的に調査。オリジナルゲーム「SOCCER BRAIN [DUEL]」を正式リリースした。

アイレット株式会社（以下、アイレット）は、海外で急成長中のメタバースプラットフォーム Roblox のゲーム「SOCCER BRAIN [DUEL]」をリリースいたしました。本プロジェクトの背景にある目的や課題、具体的な実施内容をご紹介します。

きっかけはお客様の Roblox 事業展開へのサポート。より深く調査するために自社でゲーム開発に着手

米国発、世界最大級のメタバースプラットフォーム Roblox は、月間アクティブユーザーが1億人を超え、若年層を中心に国内でも知名度が急速に高まっています。アイレットでは以前から Roblox を活用したビジネスの可能性に着目し、社内で調査を進めていました。

そのような背景がある中で、当社のお客様である大手パブリッシャー様は、Roblox 上で新たなゲーム展開を検討されていました。しかし、Roblox でゲームを開発・リリースするための開発環境や開発プロセスなどが不透明であり、ビジネス展開に必要な要素や解消すべき懸念点も分からなかったことから、技術的な観点での調査に加え、マネタイズの方法や権利上の課題など、ビジネス観点での調査をアイレットにご依頼いただきました。

本調査をきっかけに、アイレットでは Roblox コンテンツの企画からデザイン、開発、ローカライズ、リリースまでをワンストップで支援するサービスの実現を目指すべく、実際に Roblox ゲームを開発することにチャレンジいたしました。

ゲームはグローバルを意識。アバターコミュニケーションだけでなく、アイテム販売も可能に

当社は Roblox が提供している情報を中心に基本的な調査を実施した上で、実制作を通してより具体的かつ深くプラットフォームのことを理解すべく、オンライン上で PvP（Player versus Player）対戦が可能なサッカーコマンドバトルゲームを企画しました。当ゲームは若年層が多くグローバルな Roblox ユーザーがプレイすることを想定し、試合中の方向コマンド入力に、“あっちむいてホイ”風のシンプルなルールを採用するなど、「チュートリアル不要」を念頭に置いた設計となっております。

デザイン・開発には Roblox の制作ツール「Roblox Studio」に加え、Maya や Blender などの 3DCG 制作ツールも活用。モデルデータをインポートした上で、アニメーションの動作確認や開発プロセスなどを一つ一つ検証していきました。また、SE（効果音）には Roblox の空間オーディオ機能を使用することで、ボールが遠ざかると音が小さくなるなど、立体感のあるオーディオ効果を実現しています。なお、アニメーションの細かなカットシーンや SE とモーションの組み合わせの品質を高めるべく、一部ツールを社内で独自に開発しております。

オンライン対戦のほか、ゲーム内で自由に歩き回りながらユーザーと交流したり対戦相手を探すことができるビジュアル・ロビーも開発。ロビーには100人規模で集うことができます。さらに、アバターアイテム用のオリジナルウェアを制作し、ゲーム内ショップで販売しています。また、2023年3月にリリースされたばかりの「Immersive Ads」（没入型広告）を実装し、ゲーム内に掲載される 3D 広告を活用したマネタイズの可能性も検証しております。

本プロジェクトはゲームの企画からデザイン・開発、英語・日本語のローカライズ、Roblox 上でのリリースまで、社内エンジニアチームがワンストップで対応。フルリモートの開発体制でリリースまで完結しています。そして、今回得られた知見や実績を生かし、ワンストップ支援サービスの実現に向けてさらなる調査や体制の強化に取り組んでいます。

今後もアイレットでは Roblox ゲーム開発における技術やノウハウを生かし、臨機応変に柔軟な対応でスピーディにお客様のビジネス創出を支援いたします。

案件名	企画からデザイン、開発、ローカライズ、リリースまでワンストップで完結！メタバースプラットフォーム Roblox を活用したオリジナルゲーム開発
クライアント	アイレット株式会社