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KDDI株式会社様のクラウドを活用した導入事例

KDDI メール配信システムの構築

KDDI メール配信システムの構築

掲載日:2022年10月18日

サーバレスアーキテクチャを採用し、コスト効率の高いシステムを実現!KDDI様のメール配信システムの構築

青少年の安心・安全なインターネット利用のため、保護者向けメール配信システムを構築したい

KDDI株式会社様(以下、KDDI様)が提供している通信サービスは、若年層のお客さまにも多く支持されています。なお、18歳未満の青少年が携帯電話でインターネットを利用する場合、「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」によって、携帯電話事業者は原則としてフィルタリングサービスを提供し、サービスの案内や説明、設定のサポートなどを行なうことが義務付けられています。

同社は従来からフィルタリングサービスの普及・啓発に注力してきましたが、より青少年のお客さまに安心・安全にご利用いただくことを目的として、au Online Shop にて保護者名義で端末を購入し、未成年者が使用するケースにおいて、保護者向けにフィルタリング設定状況をメールで確認する仕組みを提供することに。構築・開発から実装、保守・運用までをアイレットが担当いたしました。

お客さまのセキュリティ要件を満たす AWS SES を採用し、バウンス率やアンチパターンの問題も技術で解決!

当サービスは au Online Shop 加入者のうち、使用者が青少年に設定されている契約者の方々に対して、定期的にフィルタリングの設定状況を確認するためのアンケート機能を備えたメールを配信する仕組みとなっています。

常時稼働するようなオペレーションではなく、一定期間の稼働が恒常的に続く特徴があるため、システムの品質に配慮することはもちろん、コスト効率も十分に考慮することがポイントでした。そこで今回はサーバレスアーキテクチャを採用することで、コストパフォーマンスに優れた無駄のない運用を目指しました。

サーバレスアーキテクチャのメール配信システムには SaaS系 のサービスが多数存在し、通常の開発では SaaS を採用するケースが一般的です。しかし、KDDI様のセキュリティ基準を満たすレベルの SaaS となると選択肢が多くないことから、KDDI様の認定 AWS であるメール配信サービス「AWS SES」を採用いたしました。

AWS SES を活用するにあたって、もう1つ工夫したのがバウンス率の低減です。AWS SES の場合、何らかの理由で配信できなかったメールの割合=バウンス率が一定以上になると、配信に制限がかかるなどの大きな悪影響を及ぼします。そこで、バウンスが発生した配信先情報を Amazon RDS 内のデータベースに保存し、翌月以降は配信リストから除外する仕組みを構築することで、バウンス率の低減を実現しました。

また、今回はシステム負荷に応じてオートスケール処理を行なう Amazon Aurora Serverless を RDS に採用。同サービスの Data API も活用することで、ネットワーク接続の遅延やコネクション数の増大といったサーバーレスアーキテクチャにおけるアンチパターンを回避し、配信システムの品質向上にも努めました。

新料金プラン「povo」にもメール配信システムを採用

このような開発を経て、お客さまのセキュリティ基準を満たした高品質なメール配信システムを、コスト効率にも配慮しながら完成させることができました。今回のメール配信システムはその後、KDDI様が新たに提供開始した携帯料金プラン「povo」にも採用いただいております。

今後もアイレットはお客さまのニーズや課題解決に寄り添った開発にチャレンジし、お客さまのビジネス成長に貢献してまいります。

システム構成図

 

案件名 KDDI メール配信システムの構築
クライアント KDDI株式会社様
AWSプロダクト
  • Amazon CloudFrontAmazon CloudFront
  • Amazon API GatewayAmazon API Gateway
  • AWS LambdaAWS Lambda
  • Amazon SESAmazon SES
  • Amazon VPCAmazon VPC
  • Amazon RDSAmazon RDS
  • Amazon S3Amazon S3

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