Gemini で Google スプレッドシート作成!業務効率化プロンプト例と活用術
Google スプレッドシートに Gemini が統合されたことで、プロンプトを入力するだけで表やグラフの作成、データ分析、数式の生成が実行可能になりました。関数に不慣れな場合でも、自然言語の指示によって複雑な集計処理を実現できます。
本記事では、 Gemini を活用したスプレッドシートの作成方法と、業務に利用可能なプロンプト例を解説します。
Gemini を使ったスプレッドシート作成の基本
Gemini in Google スプレッドシートでできること
Gemini in Google スプレッドシートは、スプレッドシートのサイドパネルから自然言語で指示を出すことで、各種操作を自動で実行する機能です。
主に実行可能な操作を以下に挙げます。
テーブルの作成と編集
プロンプトで指定したテーマや用途に応じたテーブルを自動生成します。生成されたテーブルはそのままシートに挿入でき、追加のプロンプトで内容を調整できます。
数式の生成
自然言語で数式の作成を依頼できます。 SUM や AVERAGE などの基本的な計算から、 VLOOKUP や配列数式などの複雑な数式まで対応しています。
データ分析と分析情報の生成
シート内のデータを読み込み、傾向の特定、集計、分析を実行します。この表の傾向を特定してといったプロンプトで分析情報を取得できます。
グラフの生成
プロンプトの指示に基づいたグラフを生成し、シートに挿入できます。折れ線グラフや棒グラフなど、用途に応じたグラフ形式を指定できます。
条件付き書式やピボットテーブルの操作
100未満の値をハイライト表示して、地域別の売上合計を示すピボットテーブルを作成してなどの指示で、複雑な書式設定や集計をプロンプトから実行できます。
スプレッドシートの要約
データを含むスプレッドシートを開くと、サイドパネルにスプレッドシートの要約が表示されます。引き継ぎ資料の確認や、初めて閲覧するシートの把握に利用できます。
参照:Gemini in Google スプレッドシートを活用する
利用に必要なプランと始め方
Gemini in Google スプレッドシートを使用するには、対象の Google Workspace プランまたは Google AI Plus / Pro / Ultra プランのサブスクリプションが必要です。
参照:Google Workspace with Gemini を使ってみる
利用可能なプランを確認した上で、以下の手順で開始します。
- Google スプレッドシートを開きます。
- 右上にある Gemini に相談アイコンをクリックします。
- 右側にサイドパネルが表示されます。
- プロンプト候補から選択するか、独自のプロンプトを入力します。
- Enter キーを押して実行します。
プロンプト候補は Gemini が自動的に提案するため、初期段階ではこれらを選択して機能を試用することが実用的です。他の候補を表示をクリックすると、追加の候補が表示されます。
スプレッドシートをプロンプトで作成する方法
テーブルや管理シートの自動作成
マーケティング用のソーシャルメディアトラッカーを作成して、月次売上管理シートを作成してといったプロンプトを入力するだけで、必要な列と行を持つテーブルが生成されます。
生成されたテーブルは挿入をクリックするとシートに追加されます。挿入前に追加のプロンプトで内容を調整することも可能です。別のアクティビティを 5 行追加して、費用の詳細を追加してのように指定すると、テーブルが修正されます。
テーブル生成は以下のような用途で活用できます。
プロジェクト管理シート
タスク、担当者、期限、ステータスなどの列を持つプロジェクト管理シートを素早く作成できます。
予算管理シート
費目、予算額、実績、差異などの列を持つ予算管理テーブルを自動生成できます。
スケジュール管理シート
日時、場所、参加者、備考などを管理するスケジュールテーブルを作成できます。
データ収集フォームのベース
アンケート結果や問い合わせ記録など、データ収集に使用するシートのベース構造を作成できます。
プロンプト例と活用シーン
業務別のプロンプト例を以下に示します。
業務管理系
終日のチームイベントの予定表を作成して。時間、内容、担当者、準備物の列を含めて
週次の業務進捗管理シートを作成して。タスク名、優先度、担当者、ステータス、期限の列を含めて
月次の KPI 管理表を作成して。指標名、目標値、実績、達成率、コメントの列で
売上や財務系
月次売上管理シートを作成して。商品カテゴリ、売上目標、実績、前月比、達成率の列を含めて
経費精算シートを作成して。日付、費目、金額、用途、承認状況の列で
人事や採用系
採用候補者の管理シートを作成して。氏名、応募職種、応募日、選考状況、面接日程、備考の列を含めて
従業員のスキルマップシートを作成して。氏名、部署、スキル項目、評価レベルの形式で
プロンプトは具体的に記述するほど、意図に近いテーブルが生成されます。列名を具体的に指定したり、行数や用途を追加することで完成度が向上します。
数式や集計の自動化
自然言語から数式を生成する
複雑な数式を自力で記述できない場合も、 Gemini に作成を依頼できます。シートの内容を参照した上で、適切な数式を生成します。
Gemini に数式を依頼する手順は以下のとおりです。
- スプレッドシートを開き、 Gemini サイドパネルを表示します。
- 作成したい数式の内容を自然言語で説明するプロンプトを入力します。
- 生成された数式を確認し、挿入をクリックして目的のセルに追加します。
数式生成のプロンプト例を以下に示します。
ゴール数を試合数で割る数式を作成して
B 列の数値が 1000 を超える場合は達成、それ以外は未達と表示する数式を作成して
A 列の値が C 列に存在するか確認して、存在する場合は D 列の対応する値を返す数式を作成して
先月の同期間と今月の売上を比較して増減率を計算する数式を作成して
生成された数式は、内容を確認してから使用します。数式が期待通りの動作をしているかを実際のデータで検証します。
条件付き書式やピボットテーブルの作成
条件付き書式やピボットテーブルの設定は、 Gemini を利用してプロンプトで指定するだけで自動設定できます。
条件付き書式のプロンプト例
売り上げが500を超える行をハイライト表示して
条件付き書式を追加して過去の日付をハイライト表示して
100 未満の値を赤、100以上200未満の値を黄色、200以上の値を緑でハイライト表示して
ピボットテーブルのプロンプト例
地域別の売上合計を示すピボットテーブルを作成して
列 A にステータス、値にタスク数、列に優先度を含むピボットを作成して
月別および商品カテゴリ別の売上を集計するピボットテーブルを作成して
プルダウンやチェックボックスのプロンプト例
列 A に高、中、低のオプションを含むプルダウンを作成して
表の先頭にチェックボックスを追加して、名前を完了にして
Gemini はプロンプトを送信するとアクションのプレビューカードを生成します。適用をクリックすると実行され、意図通りでない場合は元に戻す機能で取り消しが可能です。
データ分析とグラフ作成への活用
データ分析と傾向把握
スプレッドシートにデータが入力されている状態で Gemini に質問すると、データを分析して回答や分析情報を出力します。
データ分析のプロンプト例を以下に示します。
この表の傾向を特定して
このシートでどのような分析ができるか
食料品の月ごとの価格を教えて
このデータの回帰と予測を表示するにはどうすればよいか
売上が最も高かった月と低かった月を教えて
分析結果はドキュメントにエクスポートの機能で Google ドキュメントに書き出すことができます。レポート作成の起点として活用できます。
このスプレッドシートを要約してというプロンプトで全体の概要を把握してから詳細の分析に進む手法も実用的です。
Google ドライブのファイルや Gmail と連携することで、より幅広い分析が可能になります。会議メモ コアチームの進捗会議の要点を教えてと入力すると、ドライブに保存された会議メモの内容を参照して回答を生成します。
グラフの自動生成と挿入
データを可視化したい場合は、 Gemini にグラフの作成を依頼できます。プロンプトでグラフの種類、軸、データ範囲を指定すると、対応したグラフが生成されます。
グラフ作成のプロンプト例を以下に示します。
X 軸に日付、Y 軸に合計が表示されるグラフを作成して
折れ線グラフを作成して
税引き後の支給金に対する経費の割合を示すグラフを作成して
月別売上の棒グラフを作成して各月の目標値と実績値を比較できるように
生成されたグラフはプレビューで確認した上で、挿入をクリックするとシートに追加されます。挿入されたグラフは新しいタブに追加され、編集可能な状態になります。
Gemini で作成されたグラフは、元のデータが変更されても自動的には更新されません。データを更新した後は、グラフを手動で更新するか新たに生成し直します。
Gemini アプリからスプレッドシートを作成する方法
テーブル形式の回答をエクスポートする
Gemini アプリのウェブ画面でのやり取りの中でテーブル形式の回答が生成された場合、 Google スプレッドシートにエクスポートボタンをクリックすると、Google ドライブに新しいスプレッドシートが自動的に作成されます。
この機能は、スプレッドシートを新規作成したい場合に活用できます。
活用例を以下に示します。
比較表の作成
Gemini アプリで A プランと B プランの費用、機能、サポートを比較してください。表形式でまとめてとプロンプトを入力し、生成されたテーブルをエクスポートしてスプレッドシートとして利用します。
調査結果の整理
次の5種類のクラウドサービスの特徴を表形式でまとめてくださいなどのプロンプトで調査結果をテーブル化し、エクスポートして編集します。
データのベース作成
顧客管理シートのサンプルデータを10行分、表形式で作成してのように指示して、サンプルデータを含むシートのベースを素早く用意します。
エクスポート後のスプレッドシートは Google ドライブに保存されるため、チームメンバーと共有して共同編集を実施できます。
活用時の注意点と限界
Gemini の出力を確認し修正する意義
Gemini が生成したテーブル、数式、分析情報は常に正確とは限りません。業務での判断に活用する場合は、内容を必ず確認および検証してから使用します。
確認が必要な主なポイントを以下に挙げます。
数式の検証
生成された数式は、実際のデータで計算結果を確認し、期待通りに動作しているかを検証します。複雑な数式では、参照するセル範囲や条件が意図と異なる場合があります。
データ分析の確認
Gemini が提示した分析結果や傾向が正確であるかを実際のデータと照合して検証します。業務上の意思決定に使用するデータは、複数の角度から確認を実施します。
生成物の完成度
Gemini が生成したテーブルや文章は叩き台として活用し、業務の実態に合わせて修正および調整することを前提に運用します。
対応していない操作と代替手段の活用
Gemini in Google スプレッドシートで対応していない操作が存在します。
マクロや GAS との連携
Google Apps Script を使用したマクロの自動化は、現時点では Gemini サイドパネルから直接実行できません。定期実行や外部 API との連携など高度な自動化は、 Google Apps Script を使用して別途実装する必要があります。
外部データとのリアルタイム連携
外部のデータベースや API からリアルタイムでデータを取得する操作は、現在の Gemini 機能では対応していません。外部連携が必要な場合は、 Google Apps Script やデータポータルなどのツールを利用します。
高度な統計分析
回帰分析やクラスタリングなど、専門的な統計手法を必要とするデータ分析は、 Gemini だけでは対応が制限される場合があります。専門的な分析が必要な場合は、専用のデータ分析ツールを適用します。
日々機能が更新されているため、最新の対応状況は Google の公式ヘルプを参照して確認します。
最後に
Gemini in Google スプレッドシートを活用することで、スプレッドシートの作成、数式の生成、データ分析、グラフ作成といった業務をプロンプトを用いて効率化できます。
Gemini サイドパネルから、マーケティング用のトラッカーを作成して、先月のデータを要約してといったシンプルなプロンプトを入力することで操作を開始します。候補として表示されるプロンプトを活用するだけでも、日常業務での利用形態が確認できます。
Gemini の出力は叩き台として使用し、内容を確認および修正しながら業務に取り込むことで、品質を維持しつつ作業時間を短縮できます。スプレッドシートでの Gemini 活用を起点に、 Google Workspace 全体の業務効率化へと展開していくことが組織全体の生産性向上を促進します。
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