【2026年最新】Amazon EC2 の料金プラン解説|計算方法とコスト削減
Amazon EC2(Elastic Compute Cloud)の料金は、オンデマンド、リザーブドインスタンス、スポットインスタンス、Savings Plans という4つのプランがあります。同じインスタンスを使っても選択するプランによって料金が大きく変わるため、違いを理解せずに運用すると無駄なコストが発生し続けます。
特に2026年現在、パブリック IPv4 アドレスの課金(1時間あたり $0.005)が固定費化しており、最新の Graviton4 搭載インスタンス(m8g等)への移行や、Amazon Q Developer による AI 駆動のコスト最適化が有効な手段となっています。
本記事では、EC2 の4つの料金プランの詳細と、料金計算方法、コスト削減を実現する具体的な方法を解説します。
Amazon EC2 の料金
Amazon EC2(Elastic Compute Cloud)は、AWS が提供する仮想サーバーサービスです。
Amazon EC2 の料金体系の基本
Amazon EC2 は従量課金制を採用しており、使用した分だけ料金が発生します。
料金を構成する要素は主に、インスタンス料金、ストレージ料金、データ転送料金の3つです。
インスタンス料金は稼働時間に応じて課金され、Amazon Linux や Ubuntu などの主要な OS では 1秒単位(最小 60 秒間) で計算されます。
なぜ Amazon EC2 の料金を理解する必要があるのか
料金体系を理解していないと、予想外のコストが発生するリスクがあります。2024年に開始されたパブリック IPv4 アドレスの有料化により、2026年現在は「ただ起動しているだけ」でも固定費が発生するようになっています。適切なプランと最新世代のインスタンス、そして IPv6 への移行を組み合わせることで、大幅なコスト削減が可能です。
Amazon EC2 の4つの料金プラン
1. オンデマンドインスタンス
従量課金制で長期契約や前払いが不要です。
柔軟性が高く、短期的な利用や開発環境に適していますが、4つのプランの中で最も料金が高くなります。
2. リザーブドインスタンス(RI)
1年または3年の期間で予約購入することで、最大 72% の割引を受けられます。
参照:Amazon EC2 Reserved Instances
支払いオプションは全額前払い、一部前払い、前払いなしの3つです。本番環境など、長期間稼働が確定しているシステムに適しています。
3. スポットインスタンス
AWS の未使用キャパシティを活用し、オンデマンド料金から最大 90% の割引を受けられます。
中断の可能性があるため、バッチ処理や生成 AI の学習ワークロードに適しています。
4. Savings Plans
一定の使用量をコミットすることで柔軟な割引を受けられます。
Savings Plans には、インスタンスファミリーやリージョンを跨いで柔軟に適用できる Compute Savings Plans と、特定のインスタンスファミリー・リージョンに限定される代わりに割引率が高い EC2 Instance Savings Plans の2種類があります。2026年現在は、柔軟性の高い Compute Savings Plans が多くの企業で主流の選択肢となっています。ただし、特定のインスタンスタイプを長期運用する場合は RI の方が割引率が高く、キャパシティ予約を確保できるメリットもあるため、用途に応じた使い分けが重要です。
Amazon EC2 料金の構成要素
インスタンス料金
インスタンスタイプ(汎用、コンピューティング最適化、メモリ最適化など)によって大きく異なります。
2026年時点では、最新の Graviton4(m8g等) が、旧世代(m5/t3等)に比べ高いコストパフォーマンスを発揮します。
ストレージとデータ転送料金
Amazon EBS ボリューム(gp3, io2 等)に応じた料金が発生します。
また、データ転送はインバウンドが無料、アウトバウンドが GB 単位で有料です。2026年現在、パブリック IPv4 アドレス(インスタンス割り当て分含む)には 1 時間あたり $0.005 の料金がかかるため、コスト管理上、IPv6 への移行検討が重要となっています。
Amazon EC2 料金の計算方法とインスタンスタイプの選び方
月額料金の基本計算式は以下の通りです。
月額料金 = インスタンス時間単価 × 稼働時間 + EBS 料金 + データ転送料金 + IPv4 料金
2026年現在の東京リージョンにおけるコスト比較例を以下に示します(1ヶ月 = 730時間稼働、EBS gp3 100GB、IPv4 使用時)。旧世代の汎用インスタンス(m5、Intel)から最新の Graviton4 インスタンス(m8g)への移行は、コスト削減と性能向上を同時に実現する代表的な最適化パターンの一つです。
| 項目 | m5.large(汎用・Intel) | m8g.large(汎用・Graviton4) |
|---|---|---|
| vCPU / メモリ | 2 vCPU / 8 GiB | 2 vCPU / 8 GiB |
| インスタンス料金 | 約 $90.52 | 約 $84.64 |
| IPv4 料金 ($0.005/h) | 約 $3.65 | 約 $3.65 |
| EBS (gp3 100GB) | 約 $9.60 | 約 $9.60 |
| 合計目安 | 約 $103.77 | 約 $97.89 |
| パフォーマンス | 基準 | 最大約 30% 向上 ※1 |
※1 性能向上は m8g(Graviton4)と前世代 m7g(Graviton3)との比較値です(AWS 公式発表)。旧世代の Intel インスタンスとの差はワークロードにより異なります。詳細は AWS Graviton をご確認ください。
インスタンスタイプは、一般的な Web アプリには汎用(m8g, t4g)、計算処理にはコンピューティング最適化(c8g/c7g)、DB 等にはメモリ最適化(r8g/r7g)を選択します。小規模・負荷変動がある用途には、バースト型の t4g(Graviton2)も低コストな選択肢です。
Amazon EC2 のコスト最適化の方法
リザーブドインスタンスと Savings Plans の活用
過去の利用状況(CPU使用率、メモリ等)を分析し、最適な購入プランを選択します。AWS Cost Explorer のリザーブドインスタンス推奨機能や AWS Trusted Advisor のコスト最適化チェックを活用することで、データに基づいた判断が可能です。さらに Amazon Q Developer を導入すれば、AI が最適なプランを自動提案し、分析の工数を削減できます。今後のビジネス成長予測を加味したコミットメントを行うことで、年間で大幅なコスト削減が可能です。
ライトサイジングと自動化
リソースの過不足を多角的に分析し、最適なインスタンスサイズに変更します。この際、単なるコスト削減だけでなく、ビジネスの RTO(目標復旧時間) と RPO(目標復旧地点) に基づいた可用性設計が重要です。
- 本番環境: マルチ AZ 構成を維持し、可用性を担保(RTO/RPO を最小化)。
- 開発環境: スケジュール起動/停止により営業時間外は自動停止。シングル AZ 化でコストを最小化。
また、Amazon EC2 Auto Scaling を活用し、負荷に応じて動的に台数を増減させ、不要な EBS スナップショットや Elastic IP を定期的に削除する自動化プロセスを組み込みます。
継続的な料金監視と最適化
AWS Cost Explorer でコストを可視化し、AWS Budgets でアラートを設定して予算超過を防ぎます。
2026年最新の運用スタイルでは、Amazon Q Developer に「先週のコスト急増の原因は?」と自然言語で問いかけ、AI による根本原因分析(RCA)を行うことで、管理工数を削減しながら継続的な最適化を実現します。
料金に関するよくある質問とその回答
- Q: EC2 の料金は月額いくらくらいですか?
- A: 一例として、最新の m8g.medium(1 vCPU / 4 GiB)を東京リージョンで利用した場合、EBS(gp3 100GB)や IPv4 課金を含めて月額 約 $55.57(1 USD = 150 JPY 換算で約 8,300円)程度が目安です(※為替レートは参考値です。実際の請求は USD で行われます)。IPv6 を活用すれば IPv4 料金分(約 $3.65/月)をさらに削減できます。
- Q: どの料金プランを選べばよいですか?
- A: 2026年現在、長期利用が予想される場合は、インスタンスタイプの変更にも柔軟に対応できる Compute Savings Plans が有力な選択肢です。特定のインスタンスを固定運用する場合は RI も検討してください。
- Q: インスタンスを停止すると料金はどうなりますか?
- A: インスタンス料金は停止しますが、保持している EBS ボリュームの料金と、パブリック IPv4 アドレスの料金(停止中も発生)は引き続き課金されます。完全に無料にするには「終了(削除)」が必要です。
Amazon EC2 の料金体系を理解することは、クラウドコストを適切に管理する上で非常に重要です。
2026年においては、4つの料金プランの使い分けに加え、Graviton4 インスタンスへの刷新、IPv6 への移行、そして Amazon Q Developer による AI 駆動の管理 を組み合わせることが、コストパフォーマンスを最大化する鍵となります。
cloudpack では、最新のクラウド技術に基づいた Amazon EC2 料金最適化をトータルでサポートしています。RTO/RPO を踏まえた可用性設計から、AI を活用した継続的なコスト削減まで、プロジェクト全体を強力にバックアップします。